支援員になった頃の私は「答え」を探していた
支援員として働き始めた頃の私は、
「利用者さんから質問されたら答えられなければいけない」
と思っていました。
障害について。
就職活動について。
人間関係について。
何か聞かれたら正解を伝えるのが支援員の仕事だと思っていたのです。
でも現場でたくさんの利用者さんと関わる中で、少しずつ考え方が変わっていきました。
人それぞれ正解が違う
利用者さんから
「どうしたらいいですか?」
と相談されることがあります。
そんな時、答えを伝えることは簡単です。
「こうした方がいいですよ」
「こちらを選んだ方がいいですよ」
そう言うことはできます。
けれど、その答えが本当にその人にとっての正解とは限りません。
同じ悩みでも、置かれている状況は人によって違います。
価値観も違います。
目指したい働き方も違います。
だから私は、いつの頃からか答えを教えるよりも、一緒に考えることを大切にするようになりました。
一緒に考えるからこそ見えるものがある
私は利用者さんに、
「どう思う?」
「他に方法はありそうかな?」
と問いかけることがよくありました。
最初はなかなか答えが出ないこともあります。
遠回りに見えることもあります。
それでも一緒に考え続けていると、ある瞬間に利用者さん自身が答えを見つけることがあります。
その時の表情は忘れられません。
私が教えた答えではありません。
本人が考え、悩み、自分で見つけた答えです。
だからこそ納得感があります。
そして行動にもつながります。
私はその瞬間を何度も見てきました。
支援員と利用者ではなく、一人の人として
以前、利用者さんからこんなことを言われたことがあります。
「あなたって支援員という感じがしないんですよね」
最初は、どういう意味だろうと思いました。笑
所作?外見? 確かに髪型や服装など比較的自由な事業所でしたので…
よくよく話を聞いてみると、
「教師みたいに上から教える人じゃなくて、フラットに話せる人」
私にとってはとても嬉しい言葉でした。
もちろん支援員という立場はあります。
けれど私は、支援員が正解を持っていて、利用者さんが教えてもらうという関係ではないと思っています。
同じ方向を見ながら、一緒に進んでいく。
少し先を歩いている伴走者のような存在でありたいと思っています。
葛藤の中で学んだこと
支援をしていると、事業所の方針と利用者さん一人ひとりのペースの違いに何度も葛藤しました。
事業所としては早期就職を目指すスピード感が必要ですが、一方で利用者さんの状況やタイミングは本
当にそれぞれ違います。
私は、そのズレを感じるたびに声を上げて、一人ひとりのペースを大事にすることが、結果的に長く働
き続ける力になると気づいたからです。
だからこそ私は、目の前の利用者さんの声をできるだけ大切にしたいと思ってきました。
支援員は答えを持っている人ではない
今でも私は、支援員がすべての答えを持っているとは思っていません。
むしろ利用者さんと一緒に考える中で、私自身もたくさんのことを学んできました。
答えを教えることは簡単です。利用者の方でも、一緒に考えるとかそんなんいいから教えてくれよ!っ
て方もいらっしゃいます。
でも、自分で見つけた答えには大きな価値があります。
だから私はこれからも、
「こうした方がいいですよ」
と答えを渡すより、
「一緒に考えてみましょう」
と言える支援員でいたいと思っています。
その積み重ねが、その人らしい人生につながっていくのだと信じています。


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