できないことより、できることに目を向ける

支援員の視点

私たちは「できないこと」に目を向けてしまう

就労移行支援の現場にいると、

「人前で話すのが苦手です」

「コミュニケーションが得意ではありません」

「集中力が続きません」

そんな言葉をよく耳にします。

利用者さん自身も、自分のできないことや苦手なことに目が向いていることが少なくありません。

そして支援する側も、

「どうしたらそれらの苦手を克服できるだろう」

と考えることがあります。

もちろん苦手なことと向き合うことは大切です。

けれど私は、現場でたくさんの利用者さんと関わる中で、別の大切な視点があることに気づきました。

強みは意外と本人が気づいていない

私は支援員として、

「できないことをできるようにする」

だけではなく、

「できることを見つけて伸ばす」

ことも同じくらい大切だと思っています。

そして面白いことに、その強みは本人が気づいていないことが多いのです。

例えば、

毎日欠かさず通所できる人。

時間を守れる人。

丁寧に作業ができる人。

人の話を最後までしっかり聞ける人。

一見すると当たり前に見えるかもしれません。

でも、それは立派な強みです。

社会に出ても評価される大切な力です。

強みは特別な才能だけではない

強みというと、

PCが得意。

資格を持っている。

コミュニケーション能力が高い。

そんなことをイメージする人もいるかもしれません。

でも私はそうは思いません。

むしろ就職後に評価されるのは、

コツコツ続けられること。

約束を守れること。

丁寧に取り組めること。

困った時に相談できること。

そういった日々の積み重ねだったりします。

実際に企業から評価される利用者さんを見ていると、派手なスキルよりも、そうした部分を褒められる

ことが本当に多いように感じます。

「それって強みですよ」と伝える

私は利用者さんと話している時、

「それってすごいことですよ」

とよくお伝えすることがあります。

本人にとっては当たり前すぎて気づいていないことだからです。

毎日通所できていること。

一度決めたことを継続できていること。

人の話をきちんと聞けていること。

そうした小さな強みを伝えると、

「そんなこと考えたことなかったです」

と言われることがあります。

でも、自分の強みに気づくことは自信につながります。

そして自信は、就職活動を進める上で大きな力になります。

支援員として大切にしていること

私は利用者さんの苦手な部分を見るよりも、できている部分を見つけたいと思っています。

もちろん課題から目を背けるわけではありません。

けれど課題ばかりに目を向けると、自信を失ってしまうことがあるんですよね。

だからこそ、

「この人の良いところは何だろう」

「この人らしい強みは何だろう」

と考えることを大切にしています。

そして、その強みを本人にも伝えるようにしています。

自分では気づいていなかった強みを知ることで、人は少しずつ前を向けるようになります。

できないことを責めるのではなく、できることを増やしていく。

私はその積み重ねが、その人らしく働くことにつながるのだと思っています。

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